【公式】アトピー診療ガイドラインで公表されている”痒みの正体”とは!?

【公式】アトピー診療ガイドラインで公表されている”痒みの正体"とは!? アトピー 油

トシです。

アトピー公式ガイドラインをご存知ですか?

全ての皮膚科医がチェックしているアトピー性皮膚炎診療ガイドラインと呼ばれる公式書類が存在します。

これは、

  • 公益社団法人日本皮膚科学会
  • 一般社団法人日本アレルギー学会
  • アトピー性皮膚炎診療ガイドライン作成委員会

という皮膚のスペシャリストがアトピーの最新情報をまとめて毎年発行している公式書類です。この一冊に現代医療におけるアトピーの考え方がギュッと濃縮されています。

全国の皮膚科医はこの公式ガイドブックを「ふむふむ」と読むことで、アトピーを診断し薬を処方しています。

今回は公式情報で判明しているアトピーの炎症が起こるメカニズムとステロイド以外の具体的な対処法について解説します。

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【公式】アトピー診療ガイドラインで公表されている”痒みの正体”とは!?

【公式】アトピー診療ガイドラインで公表されている”痒みの正体"とは!?

この記事を執筆しているタイミングで最新のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインは2021年度版となります。ガイドラインは毎年発行されていますが、大きな変更点はなく同じ内容であることが多いので発行年代はそこまで気にしなくても問題ありません。

さて、現代人が神様のように崇める『医者』が総動員で考えたアトピーの痒みの原因は一体何なのでしょうか?

それは『Th2過剰』です。

細かい部分も含めると遺伝的な要因や化学物質とか色々あります。ただ一言でまとめると痒みが起こる大元は『Th2過剰』となります。

Th2細胞が過剰であることがアトピーの引き金になっている

専門用語がかなり多い資料ではありますが、ガイドラインで公開されている画像が分かりやすいので紹介します。

Th2細胞が過剰であることがアトピーの引き金になっている

矢印が多く混乱してしまいそうですが、注意深く矢印の発生源を見てください。ほとんどが『Th2』という部分から発生していることに気が付くはずです。

Th2についてはこちらの記事で詳しく解説しているので是非とも読んで下さい。

 

 

ここではざっくりとTh2について紹介します。

まずTh2というのは細胞です。人間の免疫に関与する細胞にT細胞と呼ばれる細胞が存在します。このT細胞は大きく2種類に分類されます。

1つはTh1細胞。もう一つがTh2細胞。

なのでアトピーガイドラインの画像では、免疫に関与しているT細胞のうちTh2がアトピーの痒みの大きな原因になっているということです。

なぜステロイドを塗ると痒みが治るのか?

現代医療では、Th2細胞から分泌される様々な信号が痒みの原因になっていることを突き止めました。

そこで考え出されたのが『信号を無効化しよう』というアイデア。

痒みの原因である信号をシャットアウトしてしまえば痒みは起こらないよね。という考え方です。

その結果、ステロイド薬やデュピクセントなど抗炎症作用のある薬品が開発され多くの人が利用しています。

でも本当にそれで良いのでしょうか?

そもそも体はどうして、Th2から痒みの元になるような信号をわざわざ発信しているのでしょうか?

悲しいことに西洋医学は全体像ではなく一部分しか着目しません。

「この信号で痒くなるから薬品で遮断すればいいよね」という発想です。

体はどうして信号を出すのか。という視点はありません。

では次に全体像として、なぜTh2は痒みの信号を出すのか解説します。

Th2が痒み信号を発信し続ける理由

T細胞のテーマは話すと長くなるので、より詳しく知りたい場合はこちらの記事をチェックしてください。

 

 

Th2が痒み信号を出す理由は一つだけです。

それは『Th2が過剰』だから。

単純にTh2が過剰に働いているから、痒み信号が昼夜分泌されているのです。

「なんでTh2が過剰だと痒み信号が増えるの?」と言いますと、Th2という細胞は花粉やダニなどのアレルゲン駆除を担当する細胞だからです。

適度にTh2が働く分には何も問題ありませんが、過剰に働くと本来であれば無害な花粉やダニ、ホコリに対して「これは駆除対象の成分だ!」と反応してしまいます。

Th2が戦闘モードになるとバシバシと異物を駆除します。その反応として体に現れるのがアレルギー反応ということです。

つまり、過剰に働いているTh2を冷静にさせてあげることがアトピー治療のポイントとなります。

どうしてTh2は過剰になっているのでしょうか?

Th1のサボりがTh2を過剰にさせている

Th2はT細胞の一つです。同じT細胞にはTh2以外にTh1が存在します。

Th1とTh2は密接な繋がりがありシーソーのような関係性となっています。一方の働きが弱いともう片方の働きが強まるというイメージです。

アトピー 衛生仮説 T細胞 Th2過剰

理想は両者とも均等に保たれている状態なのですが、アトピーが出ている人はTh2に大きく傾いている状態です。

なぜバランスが崩れるのでしょうか?

それはTh1の働きが弱いから。つまりサボっているわけです。

花粉やホコリなどのアレルゲン物質の排除はTh2が担当している一方で、Th1は細菌やウイルスなを駆除することが仕事です。

つまり、細菌やウイルス駆除の仕事が少ないからTh2よりにバランスが傾き、無害な成分にアレルギー反応が出てしまっている状況なのです。

こうした考え方を衛生仮説と言います。より詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

 

 

衛生仮説は都会など衛生的で清潔な環境の方がアレルギーを発症しやすいという統計データから導かれた考え方です。

先ほどのT細胞のバランスで考えてみると、清潔な環境では必然的に細菌やウイルスと接する機会が減ります。特に日本は抗菌除菌の意識が強いので、なおさらでしょう。

細菌やウイルスと接する機会が減るとTh1は働きません。働く必要がないからです。

例えば、あなたの銀行口座に10億円が振り込まれ「自由に使っていいよ」と言われたら仕事を辞めるのではないでしょうか?お金の心配は一生しなくても良いので当たり前です。

それと同じくTh1も駆除対象がいないなら働かずにのんびりしたいのです。

ただ、そうなるとT細胞のバランスがTh2に傾いてしまいます。その結果、アトピーが悪化する事態となります。

それでは、衛生的な環境で暮らす日本人はどうすればいいのでしょうか?

衛生的な環境にいながらTh1を刺激する方法

崩れたT細胞のバランスを均等にするためには、Th1を意識的に刺激させる必要があります。

Th1が働いてくれれば崩れたバランスは整い、Th2が過剰になることもありません。

「どうやってTh1を刺激するの?」と言いますと細菌やウイルスを体に入れれば良いのです。

細菌やウイルスと聞くと「危ないのでは?」と感じるかと思います。もちろん感染症などのリスクもあるので無闇に菌を体内に入れることは絶対に止めてください。

そうではなく体に菌を入れずに菌が入ってきたと誤解させれば良いのです。

「そんなことが可能なのですか?」と思うかもしれませんが、可能です。その方法こそがLPSです。

LPSについても話すと長くなるので詳しい話しは今回は割愛します。詳しく知りたい場合はこちらの記事をチェックして下さい。

 

 

LPSはざっくりお伝えすると細菌やウイルスに生えている『ヒゲ』のような成分です。体は面白いことに、このヒゲを感知すると「細菌が侵入してきたぞ!」と勘違いしてくれます。

するとTh1が刺激され活動モードになり体の除菌をしてくれます。こうして適度にLPSでTh1を刺激することでTh2とのバランスが整いアレルギー症状が軽減します。

ちなみに、LPSは食品にも付着しています。ただ昔と違い現代の食べ物は農薬や化学肥料の影響で菌が死滅しています。LPSは菌に付着している成分なので、現代の食べ物からは多くは摂取できません。

ある意味で現代人は慢性的なLPS不足なのです。

LPSはサプリから補う

1日に推奨されているLPS摂取量は500μg(マイクログラム)です。

これがどれくらいの量かと言うと、コンビニおにぎり111個分に相当します。もちろん食べ物によりLPS量は異なりますが、現代の食べ物から十分なLPSを摂取するのは至難の業です。

こちらの記事内に食べ物ごとのLPS量を記載しているので参考にして下さい。

 

 

食べ物からLPSの摂取は現実的でない以上、残された選択肢はサプリメント。

幸いLPSのサプリメントは販売されていますし、粉末タイプですと付属のスプーン一杯で500μg摂取できます。無味無臭なので非常に楽です。僕は朝のコーヒーやジューサーで絞ったジュースに入れて飲んでいます。

LPSサプリ

個人的にオススメは口からだけでなく、肌からもLPSを補うやり方です。

いくつかの研究でLPSを肌から摂取することで、乾燥肌の改善や傷の治癒スピードが上がることが判明しています。

 

 

こちらもローションタイプのLPSとして販売されています。

僕は口から摂取するLPSサプリとローションタイプのLPSがセットになっている、こちらの商品を毎月購入しています。

別々で購入するよりもセットの方が安いのでオススメですよ。

LPSセット

植物油で体はTh2過剰になる

もう一つTh2過剰の原因としてお伝えしたいことがあります。

それは植物油について。

実は植物油に豊富に含まれているオメガ6はTh2を増やすことが分かっています。

ざっくりお伝えするとT細胞が生まれた瞬間はTh1にもTh2にも属していないナチュラルT細胞という存在です。

そこからTh1かTh2に分岐して生涯を送るのですが、Th2に分岐を促す要因として植物油が体内で変化した成分(プロスタグランジン)があります。

植物油は全ての加工食品に含まれていると言っても過言ではありませんし、炒め物や外食に必ずと言っていいほど含まれています。これだけ摂取しやすい環境だと、どうしてもTh2を増やす結果になります。

なので、LPSと同時に植物油を意識的に減らすようにして下さい。

油を減らしてと聞くと、「お菓子とか揚げ物とか一生我慢しないといけないのですか?」と思うかもしれませんが、そうではありません。我慢ではなく代替品を考えることでストレスフリーに食事を楽しめます。

そのあたりについてはこちらの記事が参考になります。

 

 

まとめ

皮膚のスペシャリストが総動員して作り上げたアトピー診療ガイドラインでは、アトピーの痒みの大元は『Th2からの信号』であると結論づけています。

西洋医学的な考えでは「信号を遮断すれば良いんじゃない?」となりますが、そのままだと体に異変が出てしまったり別の病気の引き金になる危険性もあります。

体は意味もなく症状を出しません。体が発しているサインを汲み取り、サポートしてあげることで健康体になれます。

T細胞のバランスを整えることでTh2は冷静さを取り戻し、アレルギー症状が治ります。

薬が開発される何千年も前から、体は自分の力だけで病気を克服してきました。自分の体の力を信じてあげて下さい。

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