トシです。
オメガ6の適正量が発表がされました。
米国心臓協会(AHA)は2009年1月26日、1日の摂取カロリー5~10%をオメガ6脂肪酸から取るべきと、Circulation誌オンライン版に発表しました。
そのほかの機関では、欧州委員会は4~8%、世界保健機関(WHO)は5~8%で、北米の栄養士会の中には3~10%を目標値として掲げています。
また日本の農林水産省は2020年4月27日に男女ともに7%以下に抑えるべきだと発表しています。
数値に幅があることは確かですが、健康を維持するための摂取量は既に科学的に解明されました。
今回は世界の健康機関が公表としたオメガ6の摂取量を元に、日頃から僕たちが摂取している油の量が健康的かどうかを確認していきます。
目次
2020年4月27日に農林水産省が発表したオメガ6の摂取量とは?
今回、発表されたオメガ6の摂取量は1日の推定エネルギー必要量に基づいて%で公開されました。
なので年齢や性別によって目標とする摂取量は異なります。
今回は日本の農林水産省は2020年4月27日に発表した男女ともに7%以下をもとに計算してみます。
すると図の通りとなります。
引用元;農林水産省
年齢によって多少のバラつきはありますが、おおよそ1日10gの摂取量であれば健康に影響はないことが読み取れます。
オメガ6の摂取量はスプーン小さじ2杯まで
1日に10gというのは一体どれくらいの量なのでしょうか?
スプーンの小さじが一杯で約5gなので、たったの2杯分しか摂れないこととなります。
しかもオメガ6はサラダ油や大豆油など野菜の中に普通に含まれています。
食事を普通にしているだけで10gは摂取できてしまいます。
そんな状態で現代人は人工的にオメガ6を加えた菓子パンやケーキ、ポテトチップスなどのお菓子。揚げ物や炒め物などの調理をしています。
サクサクの衣がついた揚げたてのコロッケが美味しいことは痛いほど分かります。
ですが摂取量ということで考えると、明らかに許容量オーバーです。
油を変えただけで皮膚炎が軽減したマウスの研究結果
マウスによる研究結果によると、大豆油(オメガ6)を加えた餌と亜麻仁油(オメガ3)を加えた餌を食べるグループに分けてマウスを飼育する実験が行われました。
この実験によると、大豆油を加えた餌を食べていたマウスの子供と亜麻仁油のグループの子供を比較すると亜麻仁油グループの子供は皮膚炎になりにくいことを突き止めました。
さらに、大豆油グループの子供を亜麻仁油のグループの母マウスの母乳で育てると、アレルギーが解消されることも分りました。
多すぎる量のオメガ6は炎症を促進させることは間違いないと言えます。
オメガ6も健康に欠かせない大切な油
オメガ6のことを如何にも悪者のように言ってしまっていますが、必須脂肪酸なので健康に欠かさせない大切な油であることは間違いありません。
オメガ6を適切に摂ることで以下の効果が期待できます。
- コレステロール値を下げる効果
- 血栓の解消や動脈硬化の予防
摂りすぎることが問題なのであって、適切な量は薬となります。
オメガ6とオメガ3の理想的な比率
2021年9月27日に更新されたNHKスペシャルによると、京都大学の松田道行教授の研究結果が紹介されています。
この研究によると、マウスの体内でオメガ6を急激に増やしたとき何が起きるのかを、特殊な顕微鏡で映像化することに成功したとされています。
結果として、オメガ6を増やす前後で比べると、増やした後に白血球の数が急激に増加しました。
引用元:NHKスペシャル
松田教授曰く、
「過剰なオメガ6が白血球を暴走させ、さらには病原菌のような外敵ではなく、血管など自分の細胞も攻撃してしまっている可能性がある。」
とのことです。
こうした実験からもオメガ6の過剰摂取は免疫系トラブルの引き金になることが分かります。
では、どの程度のバランスであれば健康でいられるのでしょうか?
魚に多く含まれているオメガ3は炎症を鎮めることが分かっています。
オメガ6とオメガ3のバランスはアレルギーを解決する
疫学調査が長年続けられている福岡県・久山町の研究によれば、血液中のオメガ3(EPA):オメガ6(アラキドン酸)のバランスが、1:2くらいまでは心臓病での死亡リスクが低く抑えられます。
しかし、それ以上になると急激に死亡リスクが高まることが明らかになっています。
引用元:NHKスペシャル
現代人はオメガ3とオメガ6の比率が1:10や1:50になっているケースもあるとされています。
番組の企画で日頃から食事に気を遣っているとされる「あさイチ」リポーターの松岡忠幸アナウンサーに血液検査をしてもらったところ、結果は、1 : 7.5でオメガ6過剰でした。
食事に気をつけていても油のバランスを意識している人は非常に少ないです。
アトピーが出ているのであれば油のバランスは気をつけましょう。
どうすれば楽に炎症を解決できるのか?
オメガ6過剰の現代人はオメガ3を増やすことが炎症を鎮めてアレルギーを解決するカギとなります。
理想を言えば、オメガ6を余分に摂らないように加工食品は一切口にせず、毎日魚を食べる生活を続けることです。
ですが、これだけオメガ6である植物油が普及しているし、加工食品もたくさんある世の中です。
どう考えても、そんなストイックな生活は送れません。
なので、オメガ6を減らすというよりはオメガ3を増やすことをオススメします。比率さえ1:2になっていれば炎症は起こらないからです。
そう考えると、魚を食べるかオメガ3をサプリで摂るかすればOKということになります。
例えば、何か菓子パンを食べる時にサプリメントでオメガ3を一緒に摂るというやり方です。
もちろん、菓子パンに含まれている砂糖による害も避けたいところではありますが、油のバランスだけを考えると、このやり方で解決できます。
オメガ3のサプリメントに関しては、近所のドラックストアで購入してもいいですし、ネットを利用してもいいです。
個人的にはネットの方が安いので、大塚製薬 ネイチャーメイド スーパーフィッシュオイルはリピートしています。
まとめ
- いくつもの研究資料でオメガ6を摂るとアレルギーや心臓病など現代病のリスクが上がることがわかっている。
- 利用的なバランスはオメガ3が1に対してオメガ6は2。
- これだけオメガ6が普及した世の中なのでオメガ3の摂取量を増やすことでバランスを取るのが現実的な解決法
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